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2022年、年末のご挨拶

2022年も最終日、12月31日となりました。
この一年の活動の振り返りです。振り返ってみると、今思えば、グループ展、個展、アーティスト・イン・レジデンスをバランスよく行なった一年でした。

狂転体というグループ展で、+1 art、そしてCASで展示を行いました。
不思議な遊びに満ちた展覧会でした。主催の方が楽しんでいたのがとても良かった。長く続ける秘訣だと思いました。

アーティスト・イン・レジデンスには、和歌山、白浜にある川久ホテルにある川久ミュージアム、そして、カナダでは女性のアーティストにフォーカスした施設、MAWAにも参加しましました。

レジデンスでは新たな、アーティストとの出会いがありました。
コロナ禍もあり、新たな出会いが少なくなった中で、このような経験は新鮮で豊かなものでした。

川久のレジデンスでは、二つの大きめの作品制作だったので大変でしたが、家族や友人が手伝ってくれて思い返すと感謝の気持ちでいっぱいになります。
ホテルの方々も、スタッフの方がたも暖かく良い時間を過ごしました。

MAWAでは、海外には3年ぶりで海外に不慣れな感じになってる自分に驚きました。
Project’Doors’の2022年版を制作しました。
MAWAは施設自体が興味深いのと、ウィニペグがアーティストにとって良い市だとも思いました。

MAWAでの滞在を助成を小笠原敏晶記念財団にいただきました。
コロナ禍で、海外のレジデンスに行けることができるのかわからない状況だったので、助成金への応募をしていなかったのですが、
小笠原敏晶記念財団は応募期間の範囲が広く、レジデンス滞在中に応募することができとても助かりました。

今日は、白浜での制作を手伝いに来てくれた人たちと年越しをします。
塩屋の海で朝日を見る予定です。

来年も皆様にとって素晴らしい一年でありますよう!


*散歩した時の塩屋の夕日

Face: Pop Up Exhibition by Tomoko Inagaki 2

カナダから関西に戻ってきて、2週間以上も経ちました。

日本はお盆もちょうど終わったところ。
そろそろ夏休み気分も徐々に薄れてくるのでしょう。

お休み気分も少し落ち着きそうなところで、カナダ、ウィニペグでのポップアップ展の画像を載せておきます。

なんとなく懐かしくなりつつもあるカナダのレジデンス。
来年はNYのレジデンスが決まっていますが、カナダも訪れたいなと考えています。

上2枚の写真の作品は《Project’Doors’
下の写真の作品は《愛の無表情》です。
ポップアップは短い期間でしたが、休暇中ながらウィニペグの方が来てくれました。
ウィニペグの滞在最後には、MAWAの人たちにMAWAについてのインタビューをしたりしました。
それも良い学びになりました。
日本で私が学んだことが活かされるといいのですが。

帰国後は、しばらく仕事に復帰し、その後のお盆休みは海に行ったりして過ごし十分に遊び満たされました。

遊んだり、休んだりは重要で、こういうことがあるとやっぱり今度は仕事をしたくなるし、アイディアが湧いてくるというか、もっといいものを提供したい気持ちになります。

Face: Pop Up Exhibition by Tomoko Inagaki1はこちらを見てください。

Face: Pop Up Exhibition by Tomoko Inagaki

カナダ、ウィニペグでの生活もあと1週間程度となりました。
今までいろんな国に滞在しましたが、一番居心地のいい国です。
人や文化が、私にとって馴染みやすい感がしました。気候については、今は夏だからという可能性は高いですね。特にウィニペグはマイナス30度まで下がるそうです。

こちらで映像の展示をすることになりました。短い期間ですが、多くの人の目に留まればと思います

以下、MAWAのHPより
Face is a pop up exhibition by Artist in Residence, Tomoko Inagaki featuring three video works, Love Has No Face (3’28’’/2020), Project ‘Doors’ (4’/2022), Room 314 (10’40’’/2022).

Project ’Doors’ is an annual art project that began in 2013. Every year Inagaki shoots a performance where she opens and enters a door in a different location. This year, during her residency, she shot footage of herself entering MAWA’s door and added it to the video.

Love Has No Face and Room 314 are scripted videos dealing with love.

こちらでも、Project’Mirrors’の撮影をしました。2022年バージョンはMAWAです。

Artist Talk at MAWA2

7月13日にトークが終了しました。
ウィニペグの人たちは、6月から9月まで夏休み休暇の人が多く、参加者は少ないのではないかと言われていたのですが、たくさんの方に来ていただきました。
ありがとうございました。

photo by Michelle Pichette

トークは約1時間。
質問もいろいろ出て答えるのも楽しかったです。

大学生時代から作品の流れ、その時に起こった世界や日本の事件を交えてお話ししました。

私の印象では、Seaの作品が皆さんの関心を引いたようです。
ウィニペグの冬は長く、美術館やギャラリーの作品を見ても、刺繍やニットの女性の仕事が作品にも現れていると感じました。
そんな中、私の編んでいくパフォーマンスの作品に皆さんの関心が向いたのかもしれません。

良き時間を一緒に過ごせたこと嬉しく思います。

関連ブログ
https://tomokoinagaki.com/blog/574/
https://tomokoinagaki.com/blog/567/

Artist Talk at MAWA


アーティストトークのお知らせです。
I am having an artist talk on 13th July 2022.

Wednesday, July 13, 2022
6:30pm – 7:30pm
MAWA, 611 Main St, Winnipeg, MB
detail:https://mawa.ca/events/tomoko-inagaki-artist-in-residence-artist-talk-2
Tomoko Inagaki (Osaka and Kobe, Japan) is MAWA’s artist in residence for the month of July, 2022.

Tomoko Inagaki lives and works in Osaka and Kobe, Japan. Her work explores gendered experiences of life, death, nature and artificiality through installation, video, photography and performance. While in Winnipeg she will continue her annual Doors project, a video performance of opening and entering that has been ongoing since 2013. She will also work on a new pandemic-related video work, Protective Screen.

アーティスト・イン・レジデンス@MAWA、ウィニペグ/カナダ


日本を7月4日に出発し、カナダ、ウィニペグのMAWAというアーティスト・イン・レジデンスに来て4日目になりました。

今回私が滞在するのはMAWAという施設です。
MAWAはMentoring Artists for Women’s Artの頭文字をとったものです。
ここでは展示スペースとレジデンス施設があります。

こちらは私が滞在している部屋です。上の銀のパイプはエアコンです。日本ではなかなか見ない光景。


窓からの風景です。
隣にホームレスのシェルターがあるのですが、いろんな人がいるので、夜遅くなると外出は気をつけるように言われました。

MAWAは珍しい試みで、女性のアーティストの作品制作を続けていくためのメンターシッププログラムをしています。
メンバーも年齢が高めで、女性の先輩アーティストが若手を支える構造ができています。
女性アーティストとノンバイナリーのサポートもしており、ジェンダーに柔軟であることが窺えます。
カナダは2005年から同性婚が合法化されていて、同性婚が当たり前になっている社会です。
夫婦別性さえ、まだ叶わない日本では驚きの状況ですね。

こちらは私も紹介されているニュースレターです。

カナダの広い場や、自由な空気を得て、いろいろ考える機会を持てて良かったと思っています。
7月末あたりまでおります。

川久ミュージアム「アーティストインレジデンスプログラム2022」

ホテル川久で行われたアーティスト・イン・レジデンスに参加しました。

私は5月9日から6月2日までの滞在で、今まで幾つかのレジデンスを体験していますがステイ先のホテル川久はとても豪華なものでした。
しかも、部屋の窓から海が望めるという自分がいつかは住みたい環境。

恵まれた環境だからか、新作一つの制作のはずが作品数が二つに増えました。
そのためかなり制作に集中した日々を過ごしました。


画像はホテルの人々にどんな作品を作るか説明しているところです。
ホテルの方々は写真で見るとピシッとしてるのですが、とても暖かく、ホテル川久は私にとって何度も行ってみたいところになりました。
アーティスト、それを支える人々との新しい出会いもあり、レジデンスは素敵な時間でした。

制作には、友人、家族まで手伝っていただきみんなに支えられ作品は完成しました。

詳細

第48回日本映像学会でAIRについての発表

6月5日に第48回日本映像学会発表を無事に終えました。

場所は京都大学でした。

学会発表は初めてで他の人がどんな発表をしているのか気になる中、発表が一番最初の回だったので、自分の前に見ることができず、発表を終えました。

タイトルは「場がもたらす作品の変化と寄与ーアーティスト・イン・レジデンスにおける自身の映像《パーテーションズ》の変容」というものでした。

同じコンセプトで作られた《パーテーションズ》と《Whiteout》を比較し、アーティスト・イン・レジデンスの影響を映像作品の上に見るという内容です。

その3日前に白浜の川久ミュージアムのレジデンスから帰ってきて、7月にまたカナダにレジデンスに行くという、レジデンスづいている2022年です。

学会では久しぶりに会えた人もいて嬉しい再会でした。

CASと+1 artの狂転体展を終えて

狂転体展。+1artからCASへの巡回です。狂転体展について私は参加して初めてどんなものか知りましたが、知る人ぞ知る展覧会らしく、昔、どこそこで狂転体展を見たことがあるなどと聞きます。歴史の長い展覧会であるようです。私は今回参加して、そのコンセプトよりも惹かれたことは、アーティストやクリエイターに遊びの場を与える展覧会だなと思いました。アートスペースや、ギャラリーでの展示は重要な機会なので、真剣になってしまいがちなのですが、この展覧会ではいつもの作品を離れて、他のクリエイターと混ざって、ごちゃ混ぜになって活動ができるのではないかと。そう考えると私の作品はまだまだ遊び足りませんが、気に入ってる作品ではあります。

狂転体展@CAS、大阪

3月に+1 artで行われた狂転体展の巡回展が、CASの新スペースで始まりました。

私の作品は同じ作品がひとつですが、角度を変えて展示しているため、見え方が異なります。
もう一つの作品は、場所によって写真を変えるので、今回の方がわかりやすい作品になっています。
+1 artを見た人にはわかるかな。
場所が変わると同じ作品もガラッと雰囲気を変えるものですね。

4月30日(土)16:00からはアーティストトークがありますので、ご興味のある方はお越しください。参加費は¥500です。

私はその日は残念ながら参加はできませんが、美術家以外の方、デザイナー、和菓子職人、音楽家などの方も展示する豊かな展覧会ですので、さまざまな人にも楽しんでいただけると思っています。

会期 2022年4月16日(土)~4月30日(土) 14:00-19:00 火・水休み
場所 CAS
オープニングレセプション:4月16日(土) 17:00~¥500(1ドリンク付き)
アーティストトーク:4月30日(土) 16:00~(参加費¥500)
詳細 http://cas.or.jp/2022/Kyotentai/index.html

参照 狂転体展@+1 art